【WEBメディア戦略の始め方】愛されるメディア運営体制の作り方とは

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WEBメディア戦略を始めるにおいて、最も重要なのは「継続性」です。記事品質を保ちながら、多くのコンテンツを発信していくのは、簡単そうでとても難しいです。

継続性を保ち、多くのファンに愛されるメディア運営をする。それには、WEBメディア戦略を始める前に、しっかりとした「チーム」と「仕組み」の枠組みを作っておくことが重要です。

愛されるメディア運営体制とは

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継続的にファンを獲得し続ける「愛されるメディア」を作るには、チーム体制の安定性とスムーズな運用が行えるようにするのがコツです。

成功しているWEBメディアは、まず「ミニマム」で開始し、ファンがついたら、段々と人を増やしていくという手法が取られています。

チームの役割と必要人数

  • 編集長:メディアの最終決定者
  • 品質管理:メディアの内容を精査
  • 文字校正:記事の誤りや内容を修正
  • 執筆者:テーマに沿って記事を執筆

メディアを開始するには、最小5名くらいが目安。役割は大きく分けて「編集長」「品質管理」「文字校正」「執筆者」となり、メンバーを少しずつ増やしていくことになります。

記事執筆のネタ集め方法

全員でメディアコンセプトを決めて、メディアの目標を明確にすることが大切。メディアの目標を明確化した後、記事に落とし込んでいきます。

記事ネタは、あらゆる視点で集めることができます。サービスをPRするメディアであれば「カスタマーサポート」などから多く寄せられる質問を記事化する、新機能/リリース情報を配信する、従業員が普段気づいたことを書くなどです。

スケジューリングをする

投稿日・投稿担当者を1ヶ月単位で決めるとメディア運用がスムーズに行えます。投稿時間によって記事の閲覧数が変わってくるため、適切な配信時間を選びます。

読まれる記事の執筆方法

読まれる記事を書くためには、たくさんの記事を書いて慣れることが最も近道です。初めは、テーマ/サイト分析からキーワードを決めてから執筆して、記事の方向性をハッキリとさせることが良いです。

校正・校閲をきちんとする

  • 内容はわかりやすいか
  • サービス名は正しく表記
  • カテゴリーとタグ付けが正しいか

記事を読み進めていく中で「誤字」や「脱字」が頻出すると離脱率が上がってしまう可能性があるため、きちんと修正することが大切。

内容を見直すことで、メディア運営者が最も避けたい「炎上」のリスクも低下させることができます。

品質管理・フィードバックをする

  • 人気記事の選出
  • 執筆・疑問点の解消

メディアの関係者で行う会議は、月に1〜2回が目安。閲覧数から人気記事を選出し、どのような点が良かったか、また改善点はどこかを議論していきます。

執筆・疑問点の解消を定期的に行えば、執筆者をはじめ、運営メンバーのモチベーション維持に役立ちます。

メディアアクセス分析の基本

  1. ユーザーサマリー:閲覧数が上昇を続けているか
  2. 集客サマリー:検索 or SNS経由を確認
  3. 流入キーワード:狙ったキーワードでの集客か
  4. 行動サマリー:よく読まれている記事を確認

メディアアクセス分析は、Google AnalyticsGoogle Search Consoleを利用して閲覧数・流入経路・検索キーワード・読まれている記事を確認するのが基本です。それぞれの情報から、新しいキーワードでの記事執筆のほか、修正、リライトを行い、閲覧者が“便利で読みやすい情報”を提供していきましょう。

2018年「動画配信サービス」の利用状況実態に関する調査

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ニコニコ動画(niconico)、YouTube、AbemaTV(FRESH!)について、利用している年齢層・頻度を分析。各サイトのランキング上位となっている「動画コンテンツ」と求めるユーザーについて考えてみました。

動画配信サービスのユーザー層

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様々な動画配信サービスがありますが、今回は「ニコニコ動画(niconico)」「YouTube」「AbemaTV(FRESH!)」について分析。

動画配信サービス利用者像の概要

  • niconico:20代/トレンド・アニメ系
  • YouTube:30代/つくり込み系
  • FRESH!:40代男性/ライブ配信系

サイト内のランキング上位を占めるコンテンツを分析すると、それぞれのサービスは「トレンド・アニメ系」「つくり込み系」「ライブ配信系」と動画のジャンルが異なっています。

人気動画からキーワードを抽出すると、それぞれ「秋葉原・Vocalid・アニメ・踊ってみた」「YouTuber・MV」「三代目JSB・麻雀・アイドル・スポーツ」となり、ターゲットユーザー像が見えてきました。

また、アクセスから利用年齢と利用頻度を分析すると「20代中心・休眠/ライトユーザーが多い」「30代中心・ヘビーユーザーが多い」「40代以上の男性中心・休眠/ライトユーザーが多い」という結果に。

動画サービス利用者の色と文化

動画サービスでは「配信者(クリエーター)」と「視聴者」によって、それぞれ独自の文化を生み出しています。

独特な文化で成長する「ニコニコ動画」

20代・若年層がトレンドネタで盛り上がる場所

niconicoは、独特な文化が確立されており、トレンドのネタ・アニメ、いわゆる「同人」と呼ばれるジャンルが好まれるようです。20代を中心に、若年層がライトに楽しむような印象。一方、休眠ユーザーも多い。niconicoで話題を取り入れながら、SHOWROOMやTwitterなどでライブ配信を利用して友人・ファンとの交流を楽しむという流れも。

公式MVも配信「YouTube」

30代中心に視聴!若手クリエーターもテレビへ進出

YouTubeは「ライブ配信」という色よりも「動画をシェアする」サービスとして確立されています。子供やペットなど様々な動画が配信される一方で、クリエーターによる作り込まれた動画も人気となっている傾向が強いです。

スマホで気軽に「AbemaTV」

オリジナルドラマで差別化!高齢層&男性ユーザーに人気

AbemaTVは、麻雀、スポーツ配信など男性向けのコンテンツが多い印象。一方で、女性向けコンテンツにも力を入れおり、2017年9月では20%から35%に女性比率を上昇させています。

最近では、三浦翔平(30歳)を起用したオリジナルドラマやゲッターズ飯田による公式チャンネル「ゲッターズ飯田公式ch」をFRESHで解説するなどで差別化を図り、視聴者の年齢層もさらに広がりつつあるようです。

ライブ配信で変わる動画トレンド

ライブ配信で利用者数が増えた「Facebook」ですが不信続きにより、トレンドは「YouTube」に移行。それに伴い「YouTube」の使い方も変化が注目され始めました。

ライブ配信が主流に

時間が節約できる上に、視聴者数を多く獲得できる

これまでYouTuberは動画制作に多くの時間をさいてきましたが、ライブ配信が主流になってきたことで、クリエイターたちは時間を節約する方向にトレンドが動いています。これまで制作まで手がけていたクリエーターも「ライブ配信」に移行し、ライブ配信後の動画をアーカイブして配信する、といった手段をとるようになってきました。

Amazon.com が提供するライブストリーミング配信プラットフォーム「Twitch(ツイッチ)」は、コンピュータゲームに特化したプラットフォームとして人気を博しており、ゲームを競技化した「eスポーツ」と共に需要が高まってきています。

【30代女性のライフスタイル分析】関心事/興味/消費行動のサービス調査レポート

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Yahoo!が発表した『年代別にみる「特徴的な検索クエリ」TOP30』をベースに、30代女性にターゲットを絞り、使用サービスや悩み、ライフスタイルの変化をマッピングしてみました。すると、30代女性の実態が浮き彫りになってきました。

30代女性の検索クエリをマッピング

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  • キャリア:独身の女性
  • プレマリ:結婚前の女性
  • マタニティー:妊娠中の女性
  • マミー:出産後の女性

Yahoo!が発表した『年代別にみる「特徴的な検索クエリ」TOP30』をベースに使用しているサービスをマッピング。マッピングされたサービスから主要ターゲットに注目すると、30代女性を大きく4つ「キャリア」「プレマリ」「マタニティー&マミー(マタ&マミ)」に区分できます。

一言で「30代女性」と言っても、子供のいる・いないで「仕事中心」から「子供中心」の生活へシフトし、使用するサービスやライフスタイルに大きな違いが発生してくるのです。

30代女性の特徴

30代女性で共通で人気なワードだと感じたのは「アメブロ」で、アメブロの中でも「もも」のブログが人気のようです。2007年から2008年に放送された「あいのり」に出演し、現在も人気ブロガーとして活動しています。

検索サイトは「Google」ではなく「Yahoo!」を主に使用。検索専用のシンプルな「Google」よりも、ページを開くだけで様々な情報が掲載されている「Yahoo!」が好まれているようです。

キャリア女性の特徴

キャリア女性は、主に「独身女性」のグルーピング。仕事にも慣れ、自分の余暇を楽しむ余裕が出てきた頃。ブランドファッションよりも将来のことを見据えて「プチプラ」に注力。就寝前の「スマホいじり」で、女性メディアを楽しみ、匿名掲示板で愚痴を吐き出す毎日を送っています。

一人の時間を楽しむ

使用するサービスで特徴的なのは「毒女ニュース」「ガールズちゃんねる – Girls Channel -」などのメディア・掲示板サービス。加えて、検索クエリの「攻略」や「Renta!」などは、主に「一人で楽しむ」サービスといえます。

プレマリ、マタ&マミに区分される30代女性も使用しますが、比率で言えば「一人で楽しむ時間がある女性」のクラスタ(集団)があると考えるのが自然だと考えます。

利用サービスをみて見ると、結婚を意識し「婚活」を意識する人がいる一方で、ジャニーズ・漫画などの“自分の時間”を楽しむ選択をする人も多いのも現状のようです。

興味はファッションと美容

インターネットでよく利用するサービスは「ファッション」「美容」で、高額なファッションよりも「プチプラファッション」を上手に取り入れている様子。同じプチプラである「ユニクロ」よりも、ファッショナブルでモノトーンな印象がある「ZARA」が人気で、大手ファッションECサイト「ZOZOTOWN」などと合わせて利用しています。

美容に関しては、公式オンラインショップがある「ORBIS」で「30代から始めるエイジングケア」を開始。その他「コスメ・美容の総合サイト@cosme」を利用し「amazon」で購入するような利用行動がマッピングから伺えます。

プレマリ女性の特徴

プレマリ女性は「キャリア女性」と似ている部分がありますが、お付き合いしている人が多く、結婚に向けて心と資金準備を開始。若い頃に購入したブランド品などをフリマアプリで販売を開始し、結婚後の名前や親同士の相性を「姓名判断」で占うなどして、心の安定を図っています。

結婚への心配は「お金」と「親族の仲」

結婚はほぼ確定したプレマリ女性は、結婚に向けて準備を開始します。お金については、不要なものはフリマアプリなどで販売を開始し、送料を抑えるために「はこBOON」「クリックポスト」などのサービスを利用。最高の結婚式を迎えるために、美容・ダイエットに投資していきます。

お金以外で、結婚について不安要素が「親族同士の仲」です。嫁姑問題によって結婚生活が台無しにならないのかが心配。結婚後の自分の名前で「姓名判断」もチェックしていきます。

女性の友達は2.9人

友達が多いような印象がある女性ですが、実は旅行に行ける友達は「平均2.9人」です。旅行は国内がメインで、海外なら韓国やハワイなど近場へ。グルメやファッションが充実しているスポットが人気です。

マタ&マミ女性の特徴

妊娠・出産した女性のライフスタイルは比較的近く、仕事中心の生活から子供中心の生活になっていきます。特に初めての妊娠・出産の場合は不安が多いため、書籍の他「ウィメンズパーク」などのサイトで情報収集するのが一般的。

検索は子供服と記念撮影

マタ&マミは「スタジオアリス」「西松屋」「アカチャンホンポ」という検索クエリで区分。独身女性、結婚前女性にとっては想定されないキーワードだと言えます。子供が生まれたら子供服が必要になり、子供の将来と自分のために写真で記念を残したいと思うのが親心ではないでしょうか。

通販も利用開始

子供服を購入する際に、実店舗も利用する一方で、インターネットを利用して購入する人も増えてきているようです。40代女性の検索クエリで上位に「ニッセン」を利用開始する人も。

コンバージョン率を上げるための具体的な改善方法5選

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アルノー・ブース氏が公開したエントリー「5 Reasons Why Your Website Is Not Converting(コンバージョンしない5つの理由)」から学ぶ、コンバージョン率を上げるための改善方法を考えてみました。

コンバージョンを上げる方法とは

たくさんのトラフィックがあるのにも関わらず、コンバージョンに繋がらないケースで悩んでいるマーケターが多いのが現状。上部に訴求文言、その下部にリンクを貼るというのが一般的ですが、よりコンバージョンを向上させるためにはどのような手法があるかを知っておくことが大切です。

コンバージョンへの導線を改善することで、集客からの獲得効率が良くなり、売上向上に繋げることができます。

コンバージョン率を把握する

コンバージョンをアップさせようと思った時、当然ながら「コンバージョン率」の把握をする必要があります。現状、コンバージョン率がどのような数値になっているのかを調査します。

Google Analyticsで分析

コンバージョン率を調べるには、あらかじめ「Google Analytics」を正しくサイトに導入し、ユーザーがアクションするポイントを追従するような設定をしておく必要があります。ユーザーの動きを分析し、どのような流入経路からやってきて、どんなコンテンツを見て、何をしているのかを丁寧に見ていきましょう。

コンバージョン率の基準とは

理想のコンバージョン率は2〜3%前後だと言われています。コンバージョン率が2%以下の場合は、何だかの問題がある可能性がありますので修正が必要です。

コンバージョン率を上げる改善方法

  1. モバイルUXを改善する
  2. CTAを設置する
  3. ユーザーの不満を解決する
  4. ターゲットを明確にする
  5. サイト表示を高速化する

1.モバイルUXを改善する

  • 大きく見やすい文字を使う
  • 段落は短くする
  • リンクを確実にタップできるようにする
  • フレーズで促す行動は1つにする

これからの時代「モバイル・フレンドリー」は必須。もしすでに対応済みでも、レスポンシブWebデザインが充分であるか見直してみると良いかもしれません。

デザインがしっかりとしていないと、コンバージョン率の減少に繋がってしまうため、見やすいデザイン、コンテンツのレイアウトなどの工夫をして、モバイルでのブラジング体験を快適にしていきましょう。

定期的にサイトをチェックすることが重要といえます。できれば友人や家族などからフィードバックをもらいサイト改善に役立てていきましょう。何が足りないかを何度も見直して、問題を対処していくと良いです。

2.CTAを設置する

  • 明確で簡潔に行動を促す
  • 目立つ場所に設置する
  • 具体的で魅力的な見せる

サイトは魅力的でクオリティの高いコンテンツでユーザーフレンドリーにすることができますが、シンプルでわかりやすい「CTA(call to action)」を設置しなければコンバージョンはしません。潜在ユーザーは購買行動をするためには「意味付け」と「きっかけ作り」がする必要があり、その役割が「CTA」です。

ユーザに行動を促す時は「明確で簡潔に」「目立つように」「具体的で魅力的に」を意識してクリエティブを作ります。また、ユーザーに“行動させたいこと”を正確に伝えるための全情報を提供するようにします。明白で適切な「行動を促すフレーズ」作成した後、全ページの目立つ場所に配置していきます。

何を販売するにしても、上記を準備できていればコンバージョンは容易になるはずです。

3.ユーザーの不満を解決する

  • ユーザーヒヤリングで問題を改善
  • 有用ではない情報を提供をやめる
  • ナビゲーションをわかりやすくする
  • 多すぎる広告やポップアップをなくす
  • サイトの見た目を改善する

コンバージョンの機会損失理由として「ユーザーをイライラさせる」という可能性があります。数値分析をして「直帰率が高い」場合は、コンテンツが魅力的ではないと判断してください。

直帰率が高い場合は、ユーザーに「簡単なアンケート」などで直接聞くのが有効です。ヒートマップを使えば、ユーザーの行動プロセスを分析できますが、できればダイレクトにヒヤリングを行った方が良いです。

ユーザーのイライラは、システムで言う「エラー」と同じなので、問題を早急に把握し改善することがコンバージョンに繋がっていきます。

4.ターゲットを明確にする

ウェブサイトには「大衆性を持たせる」ことが必須。多くのウェブサイトは“全ての人”を喜ばせようとしますが、そうすることはできません。

間違ったターゲティングで作られたコンテンツは、コンバージョン率の悪化させます。キャッチコピー、ブランディング、マーケティング、サイトデザインはニッチに訴えるべきです。

市場調査を行い、適切なターゲティングにしていくことを心がけましょう。

5.サイト表示を高速化する

  • モバイルに最適化する
  • リンク切れをなくす
  • キャッシュ表示する
  • コードを整える
  • 画像を最適化する
  • FlashとJavaは使わない
  • 高速なホスティングを導入

ウェブサイト改善で「サイト表示の高速化」は重要視されてきています。サイトの読み込みが遅いと、訪問ユーザーは離脱し、再び訪問することはありません。

Googleが提供している「Page Speed Insights」を使用して、サイト速度を確認。サイトの読み込みが3秒以上の場合は、改善した方が良いです。

サイト分析を重ねる

  • トラッキング設定をする
  • 経路のレビューをする

サイトがコンバージョンに至らないのは「分析をしていない」が一つの理由です。サイト運営者が「推測」するだけでは、サイトの進歩は止まってしまうので、分析を続けていくことが大切です。

今回まとめた「コンバージョン率を上げるための具体的な改善方法5選」は、コンバージョン率を高めるための出発点に過ぎません。サイトがコンバージョン率を向上させる方法は多くありますが、上記の5つの方法は、ほとんどのサイトで不足している一般的です。

それぞれのサイトやビジネスに合わせて、参考になれば幸いです。

目からウロコ!女性向け商品を取り扱うマーケター必見の書籍を紹介

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女性向け通販プロデュースを務める株式会社グローアップマーケティング代表・谷本理恵子氏の『ネットで「女性」に売る 数字を上げる文章とデザインの基本原則 』(MdN)を読了。女性向けの商品を取り扱う人は必見の一冊となっていました。

男と女の考え方の違い

男性と女性では「購買行動」に違いがある

最近では男女を差別しないように「男女差別」という意識が高まりつつありますが、生物的に違う生き物なので、やはり男と女で考え方の違いは出てくるもの。書籍の中では女性の「能力」や「考え方」の違いにフォーカスし、どのような販売方法が「女性」にマッチしているのかを解説していました。

女性は理想の世界に生きている

(女性が求めるのは)本当の自分を取り戻すための魔法

男性は商品を購入する際に「具体的な効果・効能」を手にしようとします。女性も同じかと思いきや全く違い「魔法」を求めていると言います。男性は目標を達成するための「努力」に重きを置きますが、女性はササッと何かをするとパパッと達成できてしまうことに魅力を感じるそうです。

たしかに、女性向けの通販番組を見ていると「飲むだけ」「簡単になれる」といった言葉が飛び交います。通販番組で購入した商品を夫から怒られたという主婦の話も聞いたことがありますが、男性目線で見える現実性やデメリットよりも、商品に対する夢や理想に目がいきやすいということなのかもしれません。

デザインは色にこだわりを

(女性は)色の微妙な違いを認識する

女性は「男性の4倍以上の色を識別することができる」というアメリカの研究結果があるそう。圧倒的に女性の「色彩認識能力」が高いと言われており、同じイラストを見せても認識できる色数に違いが出てくると言います。

バナーデザインをする際「赤」と「赤みのあるピンク」を区別せずにシンプルな作りをするよりも、細かやかな色彩をしたデザインにした方が販売促進には向いているそうです。

また女性は「赤は情熱」や「青は冷静」など「色の持つ意味」も大切にしているそうです。何となくキレイだからと言った、単なる「見栄え」ではなく、文章と色彩をマッチするような配色を意識したいところ。

認知心理学に基づくデザイン

書籍の後半では「認知心理学」に基づくデザインも紹介していました。

ウェブサイトのレイアウトを考える時、見栄えや使いやすさを重視してしまうことがあります。しかし、本来「ウェブサイト」は人間が見るものですので、人間の行動心理や認知方法に基づくデザインをベースにするのが適切なのかもしれません。

例えば、ウェブサイトを見た時、一番最初に目がいくのは文章(テキスト)ではなく一番左上部にある画像。人間の目は「上下の動き」よりも「横の動き」に強いことから、左上部から右上部に視線が動いていくというのです。

普段あまり意識しない人間の行動を紐解いていくと「販売促進」のヒントになるかもしません。

顧客をファンやリピーターにする方法

買った後「使っていない」人は案外多い

マーケターが勘違いやすいポイントとして「買った後に使う」が当たり前だと思ってしまう点。実は、買った後に使っていないケースも多いそうなんです。

書籍では「買った後にきちんと使ってもらえるように促す」「次につなげる顧客フォローをするだけでもファンやリピート率は増える」としており、具体的な手法の紹介が掲載されていました。

お客様との関係ステップ

  1. 出会い
  2. 見込み客化
  3. 顧客化
  4. 顧客維持
  5. ロイヤルカスタマー

一般的なマーケティング手法と同様、女性のマーケティングでも関係性を深めるステップが存在すると述べられていました。顧客との信頼関係をどのように構築していくかが重要ですよね。

今すぐ買ってもらう理由作り

  • 1月:新春、新年会、乾燥
  • 2月:節分、バレンタイン
  • 3月:ひな祭り、ホワイトデー
  • 4月:新生活、お花見
  • 5月:ゴールデンウィーク、紫外線
  • 6月:梅雨、ジューンブライド
  • 7月:七夕、海水浴
  • 8月:夏休み、花火
  • 9月:敬老の日、運動会、
  • 10月:体育の日、ハロウィン
  • 11月:文化の日、七五三
  • 12月:冬休み、クリスマス、大晦日
  • その他:人気ランキング、オススメ

月ごとのイベントや期間限定のキャンペーンなどで、今すぐ買ってしまう「いいわけ」を作るのが効果的なんだそうです。書籍には、具体的なキャッチコピーのリストも掲載されていました。

ネットで「女性」に売る

本書は、文章やデザインのノウハウがわかりやすくまとめられた書籍となっており、女性特有の考え方や購買心理・購買行動を汲んだ販売促進方法をすぐに実践し、売上向上に貢献できるような内容でした。

販売のみならず、ファンやリピーターになってもらうための仕組みづくりにも踏み込んでいるので、具体的で効果的な方法がたっぷり詰まっている印象です。

本書の構成

  • プロローグ(はじめに) シンデレラに物を買わせるには?
  • 第1章 女性が見たいもの、見たくないもの
    • 男と女の「買い物」は違う
    • 女の子はお姫様を夢見る
    • 男性と女性では「現実」の認識が異なる
    • 「衝動買い」には深い深い理由がある
    • 女性はそもそも「悩んでいない」
  • 第2章 シンデレラが憧れる世界をつくる
    • 考える前の「無意識」に訴える
    • 色の微妙な違いを認識する
    • 写真や映像で「五感」に訴える
    • 理想の自分は金髪の外国人女性!?
    • 視線の先は必ず読まれる
    • 「一貫性」を欠くと逆効果になる
    • 「雑誌」の世界観をお手本にする
    • 芸術性よりも「わかりやすさ」
    • 読まれなければ「意味がない」
    • 飛ばし読みは当たり前
    • 兎の角にも迷わせない
    • 「シェア」しやすい見せ方にする
  • 第3章 女性をトリコにする文章の秘密
    • 知りたいのは「専門知識」ではない
    • 擬音語・擬態語が女性に響く
    • 材料がないと文章は書けない
    • 他人の土俵で勝負しない
    • 「たった一人」に向けた文章を書く
    • 言い換えたら伝わらない
    • 顔が見えるような接客をする
    • 「不安」があっては買ってくれない
    • 数字は直感を裏付ける「スパイス」
    • 「空気」を読んだ文体で書く
    • パッと目に入る工夫をする
  • 第4章 魔法がとけると買ってもらえない
    • 感動を設計して「行動」まで誘導する
    • 女性を「現実」に引き戻さない
    • 効果効能は全力で伝える
    • 迷うポイントを残さない
    • 女性のお客様に「押し売り」はNG
    • 商品の価値イコール自分自身の価値
    • お客様の「感想」を最大限に活かす
  • 第5章 買い物はいつでも、どこでも楽しい
    • リピートの仕組みをまず先に作る
    • 繰り返し買ってもらう
    • 購入後のフォローの仕組みを作る
    • すぐに「行動」してもらう理由を作る
  • エピローグ(終わりに) 「本当の価値」を正しく伝える力

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