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【解体車】スズキ マイティボーイ(改)

ふと伊丹車輌のもぎ取り車入荷情報を見ていると、2023年5月6日の新着情報に「金は無いけどマイティボーイ♪」「スズキのマー坊とでも呼んでくれ」でお馴染みの(?)スズキ マイティボーイが入荷していると言う記載があったので、過去に所有した事もあるマイティボーイとあって気になって見てきた。部品が欲しい人はお早めに。

もぎ取り車入荷情報

伊丹車輌の入荷情報は最小限の項目しかなく、1983年(昭和58年)、2ATと言う情報と一枚の画像。しかし1983年(発売開始)のヘッドライトは丸型シールドビームなので、顔は後に変更された角目にされていたり、純正には存在しないボンネットダクト、外されたラジオアンテナが気になり現車を見に行く事に。

現車確認

メーカー別に並べているつもりだが伊丹車輌あるあるで、軽自動車コーナーに置いてある。左に写ってるのはシボレークルーズ(1.3Lor1.5L)なので単純に勘違いだろうか。入口から入って奥の方にある。

車内にはこの車の物ではない物が散乱している。どこかの趣味人が物置に使っていたのかもしれない。うっすらと見えるATレバーが今見ると逆に高級感を感じる。

荷台にも何らかの車両のシートが積んであったり、ワゴンRかなんかの社外ユーロテールが転がっていた。バンパーは素地が基本ですが、この車は塗装が施されていました。

屋根はべっこりと凹んでいるが、綺麗に(?)凹んでいる。パレットかなんかを上に載せていたような跡が見られた。強い衝撃を受けて凹んだ訳ではないようなので、ガラス類は外して使えそうだった。

社外オーディオを組んでいたようで、内装にスピーカーの穴やハーネスが残っていた。車内快適化を持ち主はやっていたようだ。

マイティボーイ(SS40T)

車両に貼られてた車検ステッカーの有効期限は平成22年(2010年)の4月、しかし車両の中で見つけた領収証ではデスビのパーツを注文して受け取ったのが2016年1月7日、恐らく一時抹消で保管して久々に動かそうとしてエンジン始動が不調で交換したのでは?と考えられる。憶測だが、エンジン三要素の基本「良い混合気、良い圧縮、良い点火」の一番目に見えて手が付けやすい要素の点火系なのでここからスタートしたのかと思う。

シートは純正品。エンボス加工が施されている。うちにきたマイティボーイはすでに社外品に変わっていたので初めて純正品を見た。

この時代の鉄板が腐りやすいとか言う話もちょいちょい聞くが約40年前の軽自動車に錆にくさを求めるなと言いたい。それこそ当時は5年5万キロ位でも平気で乗り換える時代だと聞いている。むしろ今の車もこれ位の腐食はちょくちょく見る。

ヒンジも劣化か、ボディ自体の捻じれが出ているか、ドアは落ち気味になっている。マイティボーイは二枚ドアなので、いくらクルクルハンドルで装備品が無くても、ドア自体が長く、支えるヒンジは脆いのかもしれない。

車内にあるトランクスペース(?)の方にも錆が進行しているのが確認出来る。窓のモールの隙間辺りから徐々に進行するのは持病なのかもしれない。うちにあった個体も少しばかり錆が発生していたので削って錆止めをした記憶がある。


スズキ マイティボーイ(SS40T)

そして疑惑のボンネットとエンジンルームの確認。ボンネットダクトは恐らくJA71、JA11辺りのジムニーのボンネットダクト(1984-1995年頃に出ていたジムニー)だとは思う。このダクトの意味は二通りあって、「見せかけのダミー」「本物のター坊化」とある。マイティボーイはノンターボの販売しかされていない。しかし、同年代には初代アルトワークスやジムニーなどのターボモデルが存在する。構造も比較的簡単な事もあり、「マイティボーイをターボ化する(マー坊をター坊化)」と言うのは比較的低予算で実現出来たりもする。 これはエンジンルームを見なければわからないと足を運んだ訳だ。

ボンネットの裏は丁寧に(?)穴が開いている。

そしてエンジンにはフライパンのようなエアクリーナーは無く、その代わりにインタークーラーが鎮座している。これはマー坊ではなく、ター坊と言われる車に改造されていた。

車体番号を見ても比較的初期の数字が確認出来る。NAに比べるとぎっしりと詰まったエンジンルームと言う印象を受けたが、他に持ってた初代ワークスもこんな感じだったなと振り返ってみればコレが普通だったのかもしれない。

リアのバンパーは塗ってるのがハッキリわかったけど、フロントは素地のようだ。ホイールは転がしのマルチかなと(純正は4穴114.3)。

腐食が激しい中、社外品としてピロアッパーが組み込まれていた。下に潜りこんでサスペンションを見てみたが調整機構はなかったので、アッパーのみの交換のようだった。

窓の下部は腐食の具合がかなり激しい。すでに鉄板が無い部分は、裏からアルミテープを貼ってその上にパテを盛ってと言う状況が多々あった。ボディの至る所にある穴が開きそうな部分が大体軽補修で誤魔化されていた。

少ししか乗せる事が出来ない荷台ではあるが、そこそこ実用的な車だったなとちょっと懐かしく感じて見てきました。部品欲しい方はお早めに。

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