北海道の車好きが集う、廃車のテーマパーク伊丹車輌。国道36号線沿いにあるそのテーマパークに面白いクルマが有ると言う情報を頂いたので久しぶりに見学をしてみた。なんだかわからんがとにかくヨシッ!と言う感覚で一つの記録として書き綴る。
オペル カピテーン アドミラル
全般的に車に関して無知なのに、追い打ちを掛けるように外車なのだ、オペルの車と聞いても、もふもふ尻尾のマンタ師匠(先輩)位しか知らない。間違い勘違い知識不足も多くあると思います。
マンタ師匠とは、ニュルブルクリンクで開催される耐久レースに気まぐれに現れる妖精さんドイツのレーシングチーム・ベックマンから、主にNLS(旧称VLN)シリーズやニュルブルクリンク24時間レースといった耐久レースに参戦しているオペル・マンタの通称である。
マンタ先輩が復活!!!
しっぽもスタートよりも明るく、大きいものに変更 #Nur24jp pic.twitter.com/LGTVLGLnoI— 移彩🌹 (@IIloww) June 23, 2019
日本車と違い、外車は翻訳ブレなどが多い事がある。例えばこの車の歴史を見ていくと、1938年のオペルカピテーンから始まっている。表記は「Opel Kapitän」、日本では「オペルカピタン」と呼ばれていたらしい。もっとも近しく馴染みのある外車の話だとBMWが「ベーエムベー」「ベーエムヴェー」「ベンベ」「ビーエムダブリュー」とメーカー名でもブレがある。イギリスの自動車メーカー「Jaguar」も、「ジャグワァー」「ジャグア」「ジャガー」「ジャギュア」とブレがあるのでよくある事なのかもしれない。 そして2022年のこの記事を書いてる今もそうなのだが、1971年(昭和46年)登録のこの個体は微妙なラインの登録で、1970年5月に「カピテーン」の文字はなくなりその後「オペル アドミラル」となっている。外国から運んで登録となるのでタイムラグがあるのは今も昔も。
情報発見
オペル•カピテーンB(1969~1970.5)
フルサイズ•オペルのベースモデルで上級車としてアトミラルとディプロマートが存在する
下位のレコルトの上級移行に伴いシェアを食われた事で販売が落ち込みフルモデルチェンジから1年余でアトミラルに統合される形で消滅した
その為生産台数は僅か4,976台に留まる pic.twitter.com/ceJyNm7XZB— GSR (@K21A27A) September 29, 2022
何とも貴重な情報を投稿している人を発見した。インターネットの普及で情報を探すのが簡単になった気がする。
解体車の確認
明らかに異色と思える光景だが、さすがに部品取りをしている人の姿は見受けられなかった。物珍しさで近付く人は多く居た印象。エンブレム類は剥がされていた。
ヤード入りしている車の中にはちょいちょい出品票が置かれている事がある。
懐かしい車検証ステッカーもカピカピだ。よく見ると昭和64年の文字が見える。
こちらも懐かしき63年点検ステッカー。この車はもしかしたら平成の公道を走っていなかったかもしれない。走っていても2ヶ月ちょい。令和4年には解体前のヤード入り。
リアガラスに貼られたステッカー。恐らくクラシックカークラブのステッカーだと思います。『Hokkaido Germany Classic Club』とか多分そんな4文字を表している物なのではないかな?と。クラシックカー系は4文字アルファベット並びは何らかの頭文字4つからくる憶測です。「HCCF」、「CCCJ」とか色々ありますね。
細かく見てく
タイヤサイズは185/80R14 と今の感覚だとなかなか小さいサイズに感じますね。
タイヤも『××22』と〇週/22年の表記が現在のパターンなのですが、1999年以前の製造だと下三桁の数値が製造だという事で、1997年、1987年の36週製造。車検とかの絡みを考えると1987年(昭和62年)のタイヤでしょうかね。
ドアを開けてみて驚いたのが昔懐かしのクルクルハンドルが存在しない!
「上についてるじゃん!」と言うのは三角窓用のハンドル。窓全体用のクルクルハンドルがなく、年式的にも電動が珍しいかと思います。ビックセダンだからこその贅沢装備なのかもしれませんね。
今の車から比べたらドア内装は平面ですよね。シンプルに必要最低限の装備しかない。しかしながら高級感がありますね。
細々と
メーターもシンプル!アナログ時計がメーターと同じサイズ。
灯火やワイパー等々スイッチ式。ラジオも馴染みある(?)ダイヤル式。
所謂8トラと大きい灰皿、シガーソケットの絵もZIPPOのようなちょっと豪勢な絵になってますね。
運転席周りには集中してスイッチ類が手の届く所にきています。これは空調スイッチ。
淡々と
下の黒い取っ手を引き上げてレバー操作を行うようです。少し前のAT車にあったボタンと同じような役割と言えば伝わる?
バイザー裏にも簡単なミラーが付いている。今じゃ割と標準装備だけどこの年代だとなかなか贅沢な装備なのでは?
シートカバーとピラーの所には照明がついている。
ドアの付け根の辺りにスイッチがある。トヨタ2000GTもドアヒンジ側にスイッチがあったなと思ったり。実際ここで良い気がするんだけど、ここに付いてる車がパっと思い浮かばない位にはあまり見ないスイッチ。
内装から外装へ
グローブボックスはコンパクト。必要最低限の物しか入らなさそう。浅い知識でアレなんだが、映画でよく見る「グローブボックスに拳銃が入ってる!」みたいな雰囲気を勝手に感じる。小さいながらも使い勝手は悪くなさそう。
足元のコックは作動音は聞こえるがどういった動きをしてるかは確認できず。エンジンルームから足元に暖気を送るダクトに繋がっているかもしれない。
これは後付けクーラーキット?豪華な装備だ。
ボンネット裏に収納されるワイパー。すぐワイパーの取り付け具合確認するヲタクみたくなってるけど、車のスッキリ感一番出る所だと思っている。
給油口は真ん中にある。今回残念ながらトランクを開く事は出来なかった。それにしてもボディ形状がなかなか複雑な形をしてるのがよくわかる。
エンジンやボディ
エンジンは直6、2800cc。しかしエンジンルームにそこまで圧迫感は無い。
ぱっと見でエンジンもそこまで朽ちていない印象があった。少し整備したら走り出しそうな感じ。自分の車ですらここ半年開いてない気もしないでもないが、見るだけなら軽率にボンネットの中を覗ける。
どの角度から見ても、何とも複雑な形をしていて、不思議な車だなと言う。ちょっとばかしの覚書のはずが細かい写真撮り過ぎて長々と書いてしまいました。