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NCP50系エキゾーストパイプ(マフラー)の排気漏れ診断修理

とにかく強いプロボックス/サクシードではあるが、酷使されがちな車であるが故、エキゾーストパイプ、マフラーは少し弱い。そもそも洗車して大事にされようが、なかなか手の届かない部分なのでどう悪くなるのか細かく見ていく。

部品構成をザっとおさらい。

プロボックス/サクシードの排気系部品としては、エキゾーストマニホールド(エキマニ)、フロントエキゾーストパイプ(フロントパイプ)、センターエキゾーストパイプ、テールエキゾーストパイプ(テールパイプ)の4つに分割されている。 これはプロボックス/サクシードに限らず全般的に言えるのが、センターからテール辺りがもっともトラブル数が多い。 極度なシャコタンでセンターパイプをガリガリとか、内部で水分が溜まって腐食するテールなど。もちろん車の使い方によって不具合が出る場合もあります。現車のどこが悪くなったのかは現車で確認するしかありません。今回の不具合は「音がでかくなった」、イメージ的には分厚いクッションでしっかり押さえて放屁してるような音になった感じでした。

早速トラブル

ジャッキで車の下に潜り込めるようにウマの上に車体を載せて、問題となるマフラーを揺さぶっていると落ちてきた金属片。何だこれ?とふと見上げると

!? エキゾーストクランプにボルトが刺さっていない事を発見。まずは怪しい所を見つけたのでこの状態でエンジンを始動し、繋ぎ目に手を当ててみる。『熱い(火傷注意)』 不思議な事にこの状態で漏れている感じが一切しない。 まぁしかし、これも不具合の一つとして組付時にはしっかり固定する。この後画像は省略しますが、センターパイプと、テールパイプの繋ぎ目からも漏れている形跡は一切なかった。

原因特定

センターパイプの辺りに黒い煤が付いている。誰がどう見てもここから排気漏れしていると言うのがわかるかと思います。しかし、車体についたままだと作業性も悪いので一度取り外します。 センターパイプ側にクランプに本来付いてるボルト一本と、リアテール側に二本、そしてこのゴムサポートが左右で二個で付いてるだけです。今回は奇跡的に(?)一本も折る事なく順調に作業が進む。

加工

本体のみにしましたが、この怪しい部分は溶接で固定されています。この溶接部分を切り取ります。

大当たり!溶接で固定されている物にも水抜き穴は有りますが、降雪地域の融雪剤が残ったりして弱っていたのでしょうね。今回カバーは除去したまま取り付けます。

テール側にもカバーが取り付けてあるのですが、こちらも除去します。

ひっくり返して耳の部分を削除すると外れます。今回後ろ側は何も不具合はありませんでしたが今後の予防の為に切り取ります。切り口も丁寧に手を怪我しないように形を整えました。


後学の為の失敗談

実は予備としてセンターエキゾーストパイプを入手しておりました(シルバーの物)。ちなみにですが、プロボックス/サクシード共通部品です。 50系プロボックス/サクシードでは長さが違うからマフラー自体違うのでは?と感じる方も居るかと思いますが、センターエキゾーストパイプは共通で、テールパイプの長さが違います。 ちなみに僕のプロボックスのテールパイプはサクシード用を取り付けてます。純正出口がバンパーツライチなのでマフラーカッター等を取り付けるとバンパーから飛び出るのでオシャンな部品は取り付けができません。 そしてここからが重要な失敗談。

1NZFE、4WD用のマフラーと言ってもパイプの曲がりが違ってきます。そして最も違いを見せるのが、O2センサーを取り付ける部分があるという事。 曲がりに関して現車セットしてみましたが、当たる事はありませんでした。そしてさらに致命的な違い。

フロントパイプとの固定方法が違う。クランプで挟むタイプの僕のプロボックス、買った物はフランジボルト留めになっています。 これは2002年6月から2010年6月まで2010年6月から50系最後までで部品が違ってきます。でもテールパイプは付くと言う…。 もう一台うちにある50系最終型サクシードの方で確認してみると、パイプにO2センサーが付いてる物がついていました。 まぁポジティブに考えてサクシードのマフラーがダメになったら取りつけよう。

結局修理して再利用

亀裂が入っていたところに当て板を添えて、耐熱塗料でシルバーに塗って車輛に取り付けて修理完了。部品交換で終わらせるはずが一つの失敗で時間を費やしてしまった。しかしエンジンを始動した時のあの情けない音とおさらばできたので良しとしましょう。

今回の発見

NCP55、NCP59で互換性はあり、2010年頃に仕様変更がある。パーツリストを詳しく参照する又は自信がない時は部品共販に車検証を持ち込んで部品を頼んだ方が良いのかもしれない。

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