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家庭用移動式融雪機:イシカリスノーメルター操作方法

今回はイシカリ製スノーメルターの基本的な操作方法と覚えて置いて損は無いけど、さほど役に立たない事を書いていきます。 基本役に立たない事と言うのは、正常作動している際には必要としないが、いざ不具合が出たと言う時に初めて調べる情報だったりします。

始動までの手順

除雪作業を始めるにあたり、給油(使用燃料は灯油)を行い、まずは移動させます。 移動式融雪機のトラブルで燃料漏れが多いのですが、多くはタンク内部腐食が目立ちます。給油口が上部にあるので、雪の掛からない場所で給油するなど、対策が必要となります。 一応水抜き用のドレーンコックも装備されていますが、100%水抜き出来るかと言うとそうではないので初期から予防する方が良いです。

一応こちらが水抜きドレーンになります。作業時はコックはホースに対して垂直にする事で『閉』となります。基本的に季節の始めと終わりの各一回開く程度でも特にトラブルを起こす事は無いようなので、毎回開け閉めをしなければいけない物ではありません。

排水ホースの取り付け

パイプ取り付け部が二ヶ所あるのですが、まずは上に接続します。融雪機の基本的な原理としまして、雪を溶かし液体化し、その熱も利用して雪を溶かします。 露天風呂をイメージしていただくとわかるかと思いますが、雪を露天風呂の中に入れても水量は一定を保ちますよね(マナー違反ですがイメージです)。それと同じく水面の高さが一定に達すると排水をする為に水面に高さを持たせ、満たすと、排水口になります。

ホースは10m程純正で付属していますが、ちょっと足りないなどでつぎ足して買う事も出来る50mm(内径)ホースと言うのが切り売りでホームセンターなどで購入出来ます。規格物なので、特注で手配すると言う事もありません。 どういったホースを選ぶかと言うとサクションホース(画像に写ってるような外に段付きが有る物)だと、耐寒、耐圧、曲げに優れているのでお勧めです。ネット通販より、ホームセンターでの切り売りで買った方が基本安いです。

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逆におススメ出来ないのはフラットホースと呼ばれる物になります。

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こちらは 収納性も良く値段が安いので選びがちなのですが、氷点下の中での作業で内部が凍る事もあります。雪に隠れて作業で切ってしまったなんて事も(通常のホース形状に比べると修復が困難)。

作業が終了したら下側の排水口にホースをつなぎ直して、内部の水を全量抜いて片付けます。雪の中には砂や枯れ葉が混ざってる事もあるので、気温が高い時にでも中を丸洗いした方が良いです。

電源コードの接続

電源コードは10mになっています。MAXで163w(1.6A程度)の電流が流れます。コードリール延長でも無理なく使えそうです。 ただし画像の右上に注目して頂くとわかるのですが、スコップで切断して補修してる形跡があります。 雪の下にコードが隠れてしまい剣先スコップでグサッっと。 その場合はブレーカーが落ちます。 そして移動式融雪機でよくあるトラブルの一つだったりします。

背面カバーを元に戻してコード通しの穴から出してあげれば準備はOK。内部にはブロワー等が入っているので、雪が入らないように必ずカバーは締めて作業してください。壊れると結構厄介で、修理費も本体価格から見ても半値近くになる事もあります。

燃料コックと電源

燃料コックは左側にあり、フィルターに繋がっています。コックはホースと平行の向きにして『開』となります。 右手前にあるのがフィルターになりますが、意外に錆が溜まります。 降雪地域のホームセンターに大体置いてある、ホームタンク(家にある200Lタンク以上の物)と同等のフィルターが取り付けてあります。定期的にカバーを外して錆取りをした方が長く使えます。

後は電源を入れて雪を投雪したら黙々と雪を積み込むと言う感じになります。

投雪手順

奥にホッパー(点火スイッチ)が有るので、手前から雪を投げ入れていき、最後に点火スイッチに雪を載せて点火させていきます。 効率よく雪を溶かすと言うのもありますが、温度差で変形を抑制する為にもこの手順で行ってください。 極端に燃焼部を変形させてしまうと、上手く点火しなくなる、水を溜める事が出来なくなってしまう事があります。

作業終了後

コンセントをそのまま引っこ抜く方がいらっしゃいますが、変形の原因になってしまいます。スイッチを切るボタンを押すと、しばし送風タイムとなります(1~2分程)。 これは急激な温度変化を防止する為に風を送っているのです。これをする事で変形を抑制しています。何事も手順は大事です。 多くの個体を修理していて、この作業を怠ったような形跡が多く見られました。 …まぁ自分に非があっても認めず機械のせいにする方が居ますが、機械を見ると証拠を残してる事が多いのですよ。 余計な点検も入ってしまうので、間違った使い方をしていたとしても、正直に使用方法をお話した方が、結果的に修理時間の短縮、修理費の軽減につながる事があります。

今回は簡単な使用方法と雑学を掲載いたしました。ほぼほぼ一般的な事はお話できたかと思います。全体的な流れは把握出来たと思いますので、融雪機はピンポイント修理等でお話していこうと思います。

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