Eternal Chaos by Garage激

新しいヨタハチを手に入れた【赤いヨタハチ再生記】

赤いヨタハチを直しているのを掲載していく記事なのに「新しいヨタハチを手に入れた」と言うお題はおかしくないか?と言うご指摘もあるかと思いますが、先に言うと様々なドナー部品を頂く素材パーツが納車されました。

新しいヨタハチ

今回は富良野のクラシックカーイベントに顔を出した際に書類の無いドンガラボディを置いてあると言う話を頂いて、前回まで計画進行していた「パブリカフレームを流用して再生」に比べると作業難易度を下げる事が可能に!! もちろんボルト接合ではなく溶接での作業が必須なので、フレームの一部を違うボディに取り付けると言うのは簡単ではないのですが加工量が大きく変わってくるので良い話を貰いました。書類はないものの、車体番号と車体の行方の方はヨタハチ協議会の方へ提出済。ちなみに1965年製の初期モデルになります。

一緒に見学

北海道ヨタハチオーナーズと一緒にヨタハチのボディを持って連なって来たヨタハチ。道外からしばらく北海道に居るとの事でした。北海道はシルバーのヨタハチは片手で数える程しか居ません。とても綺麗なシルバーで、アルミ製のバンパーには苦労が見えました。ヨタハチに関する素人作業全てが見れる我が家はさぞ珍百景に見えたかと。

早速解体

赤いヨタハチを再生するのに、もっとも欲しかった部分はエンジン、フロントサスペンション付近のこの部分を溶接している部分から剥がし取り除く。

取付先の画像を添付しておく。変に切ったような形で飛び出ている左右の部分をそぎ落として、壁面に溶接すると言う作業になる。この切り方はパブリカのフレームを合わせる為に調整して切っていたが、その必要が無くなったのだ。

インナーフェンダーも補修したら使えるかもしれない。出来る限り溶接ポイントで取り外しているので、綺麗にして使う使わない関係なく保管しておこうと思う。結構ヨタハチでは切れ目が入ってたり補修した個体を見る事があるので弱い部分なのかもしれない。

created by Rinker
ティーケーカンパニー (TK.Company)
¥38,280 (2024/05/09 15:41:38時点 Amazon調べ-詳細)

フレームの検証は続く

一部今回使用しない部分を切ってしまったが、そちらはある程度形が残っていれば制作出来るパネル部分なので欲しい部分単体にした方が作業効率が良いので潔く作業。取り外し作業をしていて気付いたが、ボディ同色(厳密に言えばボディ色の艶無し)で塗装がされていた。それが正解なのかもしれない。我が家にある車はこの部分だけ全車黒塗りが施されている。

改めてヨタハチとパブリカのフレームを単体で比較できる機会はないので資料的に見ていく。シルバーに塗られた物がパブリカの物だ。

これは後方に取り付けられる部分、先のページで示した室内とエンジンルームの間にあるパネルに取り付ける側だ。(実際パブリカではボルト留めだがその部分はカットされている)

こちらがヨタハチから実際取り外された部品側。大体同じ部位にメジャーを当てているがこれだけ差がある。だからこそあの切り方だったんだなと思って頂きたい。

遠目で見るとパっと見は同じように見えるが、実際間近で見ると全然違う。

created by Rinker
ティーケーカンパニー (TK.Company)
¥39,100 (2024/05/09 15:41:39時点 Amazon調べ-詳細)

カットされた手前のフレームは奥のスポーツ800のフレームの太くなる所と合体させると言う予定だった。そして見ているうちに色々と違う事に気付く。

パっと見てフレームの膨らみ方が全然違う。そして上端の造形も少し違う。パブリカの方は折り曲げた一枚物に対し、スポーツ800の方は二分割で溶接されているようにも見える。

エンジンマウントの付け根の溶接もスポット的な痕跡が見えるパブリカの物に対し、スポーツ800の物は一周接している部分を溶接で固定しているようだ。

パブリカとスポーツ800では先端のバンパーステーの有無は元々なので変わった様子はない。

細かく見ていくと細かい部分が色々と違っている事がわかる。パブリカとヨタハチでフレームが流用出来る、出来ないかと言うと出来るとは思うが、これだけ違うと見る人が見るとわかるかもしれない。

created by Rinker
ティーケーカンパニー (TK.Company)
¥38,280 (2024/05/09 15:41:38時点 Amazon調べ-詳細)


パブリカのフレームではサスペンションの上にあるこの小さいボルト部分。

摘出したスポーツ800では補強板もありかなり強化されている。これはスポーツ800でも本当に初期モデルだけはこのようになっていると言う。

参考として同じ年式の1965年式の赤ヨタハチではパブリカと同等な作りになっている。

逆にスポーツ800の初期モデルでは平板状であったこの部分は

パブリカでは耳がついて強度を高めているようだった。

created by Rinker
ティーケーカンパニー (TK.Company)
¥39,100 (2024/05/09 15:41:39時点 Amazon調べ-詳細)

機会が有ればご確認を

これは1966年式のヨタハチのエンジンルーム。ステアリングラックの部分になりますが、これは全ヨタハチ共通の弱い部分なのかも。

ラックの付け根ボルトの部分が変に盛り上がっているのがわかると思うが、最初はグリスアップしてこぼれた物が固まっているのかもと思っていました。

真横から見た様子。写真左が前方になる。この部品はボルト3本で固定されていて、特に前方下部から斜め後ろのボルトに向かって亀裂が入る傾向にあるようだ。ほぼ見えないので小まめなチェックはし難い。

これは事故で損傷したヨタハチの物を裏から見た物。これはてっきり事故の衝撃で割れた物だと思っていたがどうやら違うと言う結論に。

切り抜いた物と今回取り付けるフレームを見比べてみると

前方右下から後方斜め上に向かって亀裂が入っている。

以前にも写真は出しているがフレームの中の空洞にはこのような部品が入っている。補強の役割を担っているとは言え、年数も年数なのであまり役に立たなくなっているかもしれない。亀裂部分に溶接肉盛りを施している車も稀に見られる。 割れた所ですぐダメになると言う事は無いが、内部に錆が発生する前に対策した方が絶対的に良いと思う。

モバイルバージョンを終了