Eternal Chaos by Garage激

ヨタハチと言う粘土細工にナンバーが付いた日

この個体のナンバーを返納したのは何時の事やら。どの位寝かしていたのかすらも思い出せない車庫で養殖された草むらのヒーロー。一つの目標であるナンバー取得、堂々と公道を走る権利を獲得する日までのカウントダウンはゼロになった時のお話。正真正銘、偽造である天ぷらナンバーではない事だけは先にお伝えしておきたい。 …正直乗り手本人すらナンバーが付いてる方が不思議だと思ってる。

若かりし頃の名残

特に意味もなくカー用品店でペダルを買って取り付ける。そんな若い気持ちを持ち合わせていた時代がありました。少ない給料でやりくりする中で買っていたが(今でも高い給料が貰えてる訳では無い)、ちまちまと消耗部品を買い漁れば良かったなと時を超えて感じる事も少々。 しかしながら社外品の魅力は買って取り付けて、見た目が良くなると言う満足感もあるので、勉強の一つとして足し算だけをやる車作りと言う経験も必要なのかな?と思ったりもする。少し時代が違ったらこのヨタハチには二枚平板のGTウィングが付いていたかもしれない…(過去にアンダーネオンは付けていた)。

トラブル発生

車検に向けて各部の作動点検をしているとワイパーを一回作動させるとロックすると言うトラブルに見舞われる。おかしい…とダッシュボード下に潜りこんで調整しては失敗を繰り返す。

何度か作動させてみて直ったなと思ってもまたロックする…と言う状況が続く。

困った時の修理書頼りの整備が始まる。そして結果は助手席側がロックするからそちらばかり見ていたが、運転席側のモーターの初期位置調整の不良と言う結果に。そこらの作動の仕組みなどは【LA310S】ワイパーアーム停止位置逆転化の経験を元に答えを導き出した。一見、無駄に思える経験もふとした時に役立ったりしますね。

曲面が多いヨタハチですが、アリストやBMWをフルラッピングして覚えてきた技術+築40年位の部屋でDIYで押し入れの扉を折り戸にした事に比べるとボディストライプラッピングを綺麗に一本入れるのもお手の物。レーザー水平器を使って真っ直ぐ見えるようにステッカーを貼っていきます。自分の趣味的にやって来た物の応用全てがヨタハチに繋がります。 家庭菜園は…車につぎ込み過ぎて金欠になったら食料調達に役立ちます(?)

部分的に綺麗にしていく+α

現時点で24日で、車検は翌日の25日。組みあがった物から徐々に綺麗にしていく作業を始めていきます。今回はアダムスポリッシュのAnti-Fogをフロントウィンドウに施工しました。BMWにも施工してますが驚くほど曇らなくなったので、空調が一切ないヨタハチだと信号待ちで窓を拭くと言う作業が少なくなるかな?と言う感じです。車検当日は雨模様なので内側にはAnti-Fog。外側はキイロビンからの撥水コートで、か弱いワイパーの補助をしていきました。

すでにこの時点で車検当日の0時を迎えています。見ての通りボンネットすらついてません。完全に古代魚のサカバンバスピスですね。

前、後ろは窓が付いているがドアの窓も内張りもドアノブも何も付いていないので急いで組み付けていきます。今回は元々付いていた物の状態が酷いので赤いヨタハチのを移植したので、赤いヨタハチの窓を外してこっちにつけてと…作業量が二倍に。

ボンネットが取り付けられたのはAM3時頃。この時点でまだタイヤも取り付けられていませんがまだまだ作業は続きます。

仮ナンバーを付けて今回は車検まで自走で行きます。もろもろ準備が整い始めたのがAM4時です。

タイヤも組み付けてAM5時過ぎ。もろもろ最終チェックをしてここからは家に戻って書類作成などなどをしていきます。そうして家を出る段取りとしてAM8時半に決めました。

と思うじゃん?

AM8時半になり、いざっ出発!と意気込んでエンジンを掛け、クラッチを切ってバックギアにシフト…しない。そう。ここまで一度もバックギアに入れて動かしていなかったので全く気付かなかった問題が発生。バックギアに入らない。車庫から出れない、車がバックしないと言うトラブルに…。助かったのは簡易的にフロアカバーを付けただけだったので、シフトノブを外してカバー外して、ターンバックルを調整するだけで無事に前進4速後退1速の自動車が完成した。まずは予備車検場に向かって光軸調整もしていただきます。

点灯テスト時に気付かなかったのか?と思われそうですが、ヨタハチの前期型には後退灯と言う存在は無く、作動チェック時の点灯テストは「制動灯、尾灯、ナンバー灯、方向指示器、ヨシッ!」となっていたのでバックギアには一切触れていなかったのが失敗でした。

予備車検からナンバー取得まで

エンジンも好調に快音響かせ、予備車検場まで到着。今回はサポートカーとして工具を詰め込んで二台体制で向かいますが、ここでもまさかのトラブルが発生。光軸が調整出来ない…。運転席側のヘッドライトの光がおかしいという事でヘッドライトを外したりつけたり、DCMまでH4バルブを買いに出掛けたり…。

いやいやこれは光軸取れないなと外して明らかにおかしいのがわかる。新品を取り付けたと言う話を鵜呑みにしていたが、その新品が「事故を起こす前に赤いヨタハチに取り付けた新品」と言う、必要な情報がかなり省略されていたのだ。電柱を折るほどの衝撃が加わった物が無事な訳がない。しかしながらベテランメカニックさんのお陰で光軸、光量もしっかり取れるようになった。

色々とトラブルに振り回されたが何とか車検取得のラインに並ぶことが出来た。この時には11時半になっていた。

そして見た目はボロだが無事に車検を通過する事が出来た。と言う段階でお昼休みに入ってしまい、ナンバーの交付や書類は13時以降となった。

そして15時頃まで待たされたが、今の今までのナンバーが無かった期間に比べれば短い。真新しいナンバーに封印を取り付けて無事車検取得となりました。もちろんここからも部分的な補修やメンテナンスを施しつつ赤いヨタハチの作業再開へ向けての下地が出来上がりました。 「ヨタハチを直す間に乗るヨタハチ」の公道復帰が完了しました。そして帰路につき、車庫に入れた安堵感から翌日の6時まで寝る事に…。しかし完徹するとは思っていませんでしたが、好きな物弄り回してると意外に出来る物ですね。出来ればゆっくり寝れるときは寝たいですが。

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