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【NCP13】スタビライザーキット交換【車検整備】

車検見積の中で一つ「フロントスタビリンク左右ブッシュ亀裂」と言う項目がありました。 そもそもスタビライザーのゴム類は左右を連結する物なので、左右二ヶ所同時交換が望ましい部品です。そもそも片側交換するのに両方外さないと外れない部品でもあるので…。ゴム類は走行距離に限らず年数でも劣化する部品ですから、車検に関わらずリフレッシュ交換も良いかもしれません。

適合

実は今回ヴィッツRS(NCP13)のスタビライザーキットの交換と言う事でお話を進めて行くのですが、実は今回使ったのは当サイトで活躍していたプロボックス用に調達していた在庫部品を使いました。 実は部品番号同じなのです。 NCP兄弟(ヴィッツ、bB、ファンカーゴ、イスト、WILLサイファ、シエンタ、WILL VI、プロボックス、サクシード)、ポルテ、ラウムでも共通となっている。 これだけの車種で使われているとなると廃番の危機に直面する事は当分無いでしょう。

ちなみにですが、グリス内蔵のスタビライザーリンクではないので、「ガタついてる」、「外れてる」等が無い限り車検で落ちる事はまずありません。

作業前確認

スタビライザーは左右のサスペンション同士をつなぐ棒状の物が通っていて、取り付け部についてるのがこのブッシュとなります。 写真は交換前の物ですが、今回の目視確認ではブッシュに亀裂はあるものの、ガタツキは無く、ブッシュが完全にちぎれてる事もなく、触っても形が崩れる事もありませんでした。 恐らく陸運局等にこのまま持って行っても車検は通るでしょう。 …今までメインで話していたプロボックスより見た目は良好です(そのプロボックスは20万キロ無交換で車検は通ってる)。 そうなると考えられるのは、「部品&工賃で稼ごうと言う裏話」なのでは…と言う事。ちなみに両側交換に13,000円(工賃別)の見積が出されていました。 ここで値段が出たので部品の話をします。

部品番号と価格(2022年現在)

スタビライザーキットと言う事で部品を探しました。

内容物としましては

となっています。これは片側分の価格ですので、一台につき2個必要になります。OEM品だから安いのでは?と言う疑問を持つ方を居ると思うので、純正部品で一個一個値段を見ていきます(2022年1月現在の純正部品価格)。

税抜で計1,860円、これを左右分頼んでも税抜で3,720円にしかなりません。 工賃を含めて13,000円と言うなら納得価格なのですが、工賃別料金で純粋な部品代請求となると少し話がおかしくないか?と言うのが率直な感想です。

交換作業

スタビライザーボルト単品で見てみると、10mmのレンチが掛かる部分があるので10mmのスパナと、ナイロンナット(12mm)のメガネ等を使って緩めていきます。

取り外してる時はこんな感じになっています。ちなみにスパナが掛かる部分はボルトの片側にあるので、組付時は上側に来るように取り付けます。 ナイロンナット(ナットの雌ネジ部に一部ナイロンリングが入っている)は錆で固着する事はあまりありませんが、潤滑油を念の為滲ませておきます。 一応検証として潤滑油無しの作業もしましたが、特に引っ掛かって取れないと言う事はなく綺麗に取り外す事は出来ました。

取り外し後の確認

結構ブッシュの変形が見られますが、初代ヴィッツRSも20年選手で、無交換と考えると、形が残ってるだけ優秀なのではないでしょうか?

次は組付をしていきます。

組付前の確認

部品の組付的にはこのような順番になります。工具の部分は仮にスタビライザー、ロアアームとして見ていただく感じでよろしくお願いします。

スタビライザーとロアアームの間に入る部品はブッシュ、ワッシャー(小)が入ります。

スタビライザーより上に来るのはブッシュ、ワッシャー(小)、ナイロンナットになります。

ロアアームより下はワッシャー(大)、ブッシュ、ワッシャー(小)、ナイロンナットになります。ワッシャー(大)はロアアームの穴に丁度良く収まるポイントが有るので仮組時に穴に合わせると作業しやすいです。

スタビライザーは左右のサスペンション同士をつなぐ棒状の物と言う説明を先程下通り、例えば片方を完全に組み付けてしまうと、テンションが掛かってしまいナットを取り付ける事が出来ない等が発生してしまいますので、運転席側の一ヶ所、手でナットを回して外れないようにする程度で止めたら、今度は助手席側の方をと、交互に作業をしていきます。 場合によってはロアアームにジャッキを掛けて軽く持ち上げて取り付けなければいけないと言う事もあります。

取付時の基準は雄ネジの出幅を交換前と同じようにすると言うのがわかりやすいかと思います。飛び出し量は1cm位でした。
基準値:18Nm(184kgf・cm) (値はプロボックス/サクシードのメーカー基準値。今回同部品使用車も同数値)

ここまでで、ヴィッツRSの車検整備は他の細かい清掃や調整を終えて出庫が完了しました。今回の作業はこんな感じで大掛かりな物は特にありませんでした。 まだまだ乗れそうです!

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