【ヨタハチ】備忘録と現実に向き合う為の惨状確認【トヨタスポーツ800】

しばらく他のクルマの修理に追われていた事もあり、そこまで進展のないねずみ色のヨタハチ。直す直すと年号が変わっているし、60周年も目前に近付いています。 集中する事で作業は進むのでしょうが、なかなか上手く話が進む事はありません。

フェンダーを取り除く

このヨタハチは外装だけの修理ではなく、長く乗る為の修理をしていくつもりなので、ボディはほぼほぼ作り直すような方向で考えています。考えてるだけでは作業は進まないのも重々承知ですが、思いつきで切り刻んでいくより資料として細かく残していく事を優先しています。

フロントフェイス部もかなり腐食が見られます。幸運な事に無傷のフェイスパネルがあるので型紙をそこから作って、このパネルの朽ちた部分は切ってしまおうかと思います。 「勿体無い」と思う方も居るでしょうが、奥に見えるパテを剥がすともれなく飛んでいきます。 多分パテで鉄板をサンドイッチして固定してるような直され方してるようです。

ドア側から見た写真です。四角い穴の真上で丁度半分にちぎれている水切りのプレート。前から後ろまで一本で繋がってるハズなのですがこれも作り直しが必要ですね。 そして「ちぎれてる半分だけを作りたい親父」vs「ちぎれた物はすべて撤去して一本で作りたい息子」の親子喧嘩が始まります。 #Garage激は今日も平和です

親子共に好きな車な為、方向性や理想図が異なる部分があって些細な事で喧嘩になります。円満な関係を築くのもヨタハチであり、バチバチに喧嘩しあう要因がヨタハチ。諸刃の剣ですね。

この個体はカルフォルニアから引っ張ってきた逆輸入車なのですが、その間のオーナー歴、修復歴は不明です。 入手当時は初代カローラのエンジンがむりくり載っていたり自作の後が伺えたのですが、フェンダーを外してみると鉄板リベット留めなど多数あります。 もちろんここら辺も全て作り直します。 そしてここで着火する論争が「0.8mm鉄板で作る」vs「1.2mm鉄板で作る」の言い争いです。 0.4mmの厚み、シャープペンの芯一本位の差でよく喧嘩する事できるねと母親には飽きられております。

頑張って作ってる感はありますが、上の処理が甘々なので落としどころを考えています。オリジナルとはほど遠い個体なので『自分が安心して乗れる車』を作っていきます。

サイドシル

この個体は「パテの塊が走ってる」と言う表現が良く似合うヨタハチとなっております。 人によって感じ方が違うでしょうがここを剥がした時の僕の感想が「思ってたより薄いな」だったと言えば最初の表現が誇張ではないと言うのがよくわかるかと思います。この車から採取した最大の部分ではA4サイズのパテで厚みが2~3cm位のでした。風呂場の床を掘削したみたいな事がこの小さなボディで起きてるんだから、クルマのボディを弄った事有る人ならその恐怖がわかるかもしれませんね。

ちなみにここは1cmに満たないパテが入っているようでした。それでも一般的に修復されたヨタハチに比べても全体的に厚く盛られています。

エンジンルーム

エンジンは再度分解して調整し直しています。エンジンルームの塗装等もあるので外して全部点検してしまう方が都合が良いと言うのもあります。 エンジンルームも塗装を一度剥がして綺麗に塗装していこうと思います。ボコボコな部分は…軽く形を整える程度で(見えなくなるし)。

こういった細かい所を見ていくと色々と色が塗られているのだなと感じますね。今の全体がねずみ色な理由は錆止めのサフと言う事で塗られているのですがその前はブルメタ、その前は赤とオリジナルは何だったのかわかりませんね。 公道復帰時の色はすでに決まっているので塗装を落として綺麗にする事が大事。

室内

何やらサイドブレーキに怪しい物が付いていますが…最近話題のNOBハチ(ヨタハチ)の20年前頃にはこれでお尻振ってたり、クローズドでメーター読みで150km/hでぶっ飛ばしたり…今考えると無謀な事を淡々とやっていたのだなと老いを感じてしまいました。 フロアもよく見るとリベット止めとかされていて賢い人はそんな不安定な車でかっ飛ばしません。 ほんとこれで走ってたんだなぁ…生きてて偉い。

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これだけでも直す物の氷山の一角なのでバラバラのうちに定期的に色々と写真資料として残していこうかなと思います。

投稿者:

激団くりおね

北海道を拠点に全国展開してる Garage激の総合支配人 スローカーライフアドバイザー

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