半年近く更新の無かったトヨタスポーツ800の記事の更新。一説には手放したのかとも疑われたりしたと言う理由もあるのですが、僕はスヌーピーに出ているチャーリーブラウンの親友ライナスの常に持ち歩いてる水色のブランケットと同様にヨタハチを手放す気はありません。なぜ更新してこなかったのかは単純明快で、「外が寒いから作業してない」なのです。暖かくなってきた事で作業時間が増えて内容が増えるかも…。
公式の罠
ヨタハチとパブリカのフレームが同一だと思っていた一文がこちらになります。「フロントフレームはパブリカと同一ですが強度を高めるためボデー本体に溶接してあります。」 この文章を鵜呑みにして保管していたパブリカ800のフレームをあてがっていきます。
仮組
パブリカ800のフレームは正規でボルト止めと言うのは先の修理書で確認は取っていたのでこのボルト止めブラケットを撤去してあてがえば…なんと言う甘い考えをしていたのですが、実際置いてみるとかなり縦の長さが違う事が発覚しました。
長い間記事を書いてない間にもボディ自体は前側に向けて引っ張っている、その工程に関しては記事として掲載していないが、押しつぶされた全長は元に戻っている…はず。 フレームの話に戻すが、やはりこの段差は違和感を感じる。
潰れてしまった部分は潔くカットする事にした。三角の鉄板と丸棒が取り付けられているのはステアリングギアボックスを取り付ける部分になる。完全に変形している物を素人が正規の形に戻すより作り直す方が確実だと思う。
左右同形状でカットを試みている。そこで初めて気付いたのがそのカットした切り口。鉄板が二枚重なっている。ここで公式の記載にある「フロントフレームはパブリカと同一ですが強度を高めるためボデー本体に溶接してあります。」に認識の違いが生じてしまいました。
詳しくカットした物を見ると不自然な溶接があってそこを境に二重鉄板になっているようでした。
大雑把な図になりますが、青斜線の部分が二重でサスペンションの付け根の所まではヨタハチのフレームとパブリカのフレームが重なりあって二重鉄板になっている様子でした。では溶接で埋められた穴はと言うと溶かし込む為のサポート穴と言う事だったと発覚。ここまでずらすと縦の長さに辻褄が合う。
そう見ていくとサスペンションの付け根の位置が後方になっている違和感も解消されていく事が発覚。これで少しばかり作業の方向性が見えてきた気がする。一から作り直す方が早いのかもしれないが、そんな器用な人でもないので、保管してあった使えそうな部品を上手く取り入れて直していこうと思う。 恐らく純正の形に拘る人から見るとお叱りを受けそうな話をしている気がしないでもないが、これも一つのオリジナルだと広い心を持ってみて頂ければと思っています。
作業はまだまだゴールの見えない地点にあるのです。
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