【JZS16#】アリストフルラッピングのポイント

どの車にも簡単に貼れる所、難しい所が点在する。国産のセダンは比較的平坦なラインが多く、難しく感じさせるのはラッピング材料が大きかったり、切り出し数が多い事から変に難しく考えてしまう人が多いのかもしれません。 色々と切ったり貼ったりしているとスポーツタイプのクルマが一番難しいかもしれません。

今回はサイドポイント

アリストのようなアウタードアハンドルのような形状の場合は外した方が失敗が少ないです。 と言うのも失敗する要素としては大きく二つあって、「切り過ぎ」「混入」の二つかと思います。 ドアパネルとドアハンドルの間にはプラスチックのようなパッキンが入っているので、これが意外に固く押し込むのが結構難しい。ほぼほぼ変形もしないので素材を多く切ってしまい、ボディ色が薄っすらと見えてしまう可能性があります。 そして「混入」は施工前清掃が完璧に出来ておらず、ラッピング中にドアハンドル下部から砂埃が落ちてきて施工途中にシートに異物混入させてしまい出来上がりが悪くなってしまいます。

個人的におススメなのがリアドアから施工して見てアウタードアハンドルがどのようについてるかを調べてやっていくと言うのが良いかと思います。 ウィンドウモールはどの車でもそうですがよほど劣化していなければ押し込める事が出来る程度には変形します。 施工前の清掃でスキージーが入るか清掃をしながら見極めると良いかもしれません。スキージーが入るという事は、そこまでラッピングシートを押し込む事が可能なので清掃と確認作業が同時に出来ます。 アリストのモールは強く曲げるとシワが入ってしまうので、新品交換を予定していないなら取り外さない方が良い。

Cピラー

アリストにはAピラーからCピラーまで続く長いメッキモールの部品が有るのですが、ほんの数mm薄く硬いスキージーを使うと黒いパッキン部が浮きます。上手く押し込めれる幅はおおよそ写真の黒いパッキン部分の半分の両位です。数値で言うと1mm、2mmと言う車の大きさから見たら結構精密な作業になります。 フリーハンドでカッターで素材を切る事も可能ですが、ナイフレステープを使う方が車体に刃も当たる心配も無ければ、フリーハンドより精密なカットが出来るので微調整も簡単です。 出来る事ならこのモールを外して作業…と言うのも良いのですが、このモールはかなり厄介な奴で、Cピラー裏の内張り裏はボルト3本で固定されているのですが、Aピラーまではリベットで固定されています。市販品のリベットとは違う物なので部品共販で注文しなければいけません。取り外し作業はあまりお勧めできません。

Aピラー

モールに関しては上のCピラーで記述した通りなのですが、順序通りに貼っていくと、Aピラーを最後の仕上げに貼ると言う工程になります。ここ以外に難所なんで覚えて欲しいのですが、Aピラーとフェンダーの隙間の部分。 ラッピングをした事がある人が折り込みでカットする場合、例えばボンネットを貼った例で言うと、折り込みの分のシートを綺麗にカットする場合、ナイフをフェンダー側に沿わせてカットします。よほどチリの合わない車じゃない限り綺麗に均等に切る事が出来ます。 シートカットの話を頭に残して、このピラーの話に戻した場合、「ピラーを貼ってるのだからフェンダーに沿ってナイフ入れればいいんだな」と思うかもしれません。 実はそれ間違い。 もしそのように切るとこの深さと幅に対してシートが短すぎて、貼ってもボディ色が出てしまいます。黒いボディで濃い色を貼る分には影に見えて気にならないのですが、元色と貼る色によって小さい部分ながらも結構目立ってしまいます。 個人でやるならボンネット開けた所のフェンダーボルト、ドアを開けた所にあるボルトを外してフェンダーを軽く動かせる事もできますが、外さない場合で話を進めると、折り込み残しは2cm位あると大体隠れてるようです。逆に長すぎると奥に入り過ぎてきっちり貼れずに剥がれの原因になる事もあります。 バンパーはボディ造形の構造で複雑化されてる所で使われる捨て貼りと言うのをフェンダー裏に行うと言うのも一つの手です。施工前洗浄がキッチリ出来てるかも同時に確認できるから失敗する要素を無くす意味でもおススメです。

ドアモール

ドア下部のモールもなかなか厄介な代物で、素材がゴムのように弾力があり、変形します。同年代のセダンにもあるこの部品のラッピングはどうするかと言うと、ほとんどの場合はラッピング施工は出来ません。 もちろんやって出来ない事はありませんが、ドアの開け閉め、外気温の上がり下がりで劣化が速いです。 と言って外したままにするとサイドステップとドアの隙間が結構広く見えてしまい、サイドモールの取り付け溝が剥き出しになってしまい折角綺麗にラッピングしてもボディパーツ欠品してる車みたくなってしまうので以下の方法が考えられます。

  1. モールのラッピングをせず元色を残す(または近似色で塗装する)。
  2. 劣化の度に小まめにラッピングを再施工する。
  3. モールを半分位カットしてしまい変形しないようにしてラッピング。
  4. ドアパネルを加工してモールレスでも違和感ない見た目にしてラッピング。

アリストのラッピングの中では最も悩ませる要素だと思います。僕自身、ラッピングしている車を実際に見る機会が少ないので検証材料は少ないですが人のラッピングを見る機会があれば積極的に見ていこうかと思います。写真として映えてる物を見てきたのは何千と見てはいますが、実際細かいポイントを見る機会は1/10位ですから検証の為にも実際に足を運んで勉強していきます。

【JZS16#】アリストフルラッピング素材切り出し例

投稿者:

激団くりおね

北海道を拠点に全国展開してる Garage激の総合支配人 スローカーライフアドバイザー

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