コンバージョン率を上げるための具体的な改善方法5選

obateaアカデミー

アルノー・ブース氏が公開したエントリー「5 Reasons Why Your Website Is Not Converting(コンバージョンしない5つの理由)」から学ぶ、コンバージョン率を上げるための改善方法を考えてみました。

コンバージョンを上げる方法とは

たくさんのトラフィックがあるのにも関わらず、コンバージョンに繋がらないケースで悩んでいるマーケターが多いのが現状。上部に訴求文言、その下部にリンクを貼るというのが一般的ですが、よりコンバージョンを向上させるためにはどのような手法があるかを知っておくことが大切です。

コンバージョンへの導線を改善することで、集客からの獲得効率が良くなり、売上向上に繋げることができます。

コンバージョン率を把握する

コンバージョンをアップさせようと思った時、当然ながら「コンバージョン率」の把握をする必要があります。現状、コンバージョン率がどのような数値になっているのかを調査します。

Google Analyticsで分析

コンバージョン率を調べるには、あらかじめ「Google Analytics」を正しくサイトに導入し、ユーザーがアクションするポイントを追従するような設定をしておく必要があります。ユーザーの動きを分析し、どのような流入経路からやってきて、どんなコンテンツを見て、何をしているのかを丁寧に見ていきましょう。

コンバージョン率の基準とは

理想のコンバージョン率は2〜3%前後だと言われています。コンバージョン率が2%以下の場合は、何だかの問題がある可能性がありますので修正が必要です。

コンバージョン率を上げる改善方法

  1. モバイルUXを改善する
  2. CTAを設置する
  3. ユーザーの不満を解決する
  4. ターゲットを明確にする
  5. サイト表示を高速化する

1.モバイルUXを改善する

  • 大きく見やすい文字を使う
  • 段落は短くする
  • リンクを確実にタップできるようにする
  • フレーズで促す行動は1つにする

これからの時代「モバイル・フレンドリー」は必須。もしすでに対応済みでも、レスポンシブWebデザインが充分であるか見直してみると良いかもしれません。

デザインがしっかりとしていないと、コンバージョン率の減少に繋がってしまうため、見やすいデザイン、コンテンツのレイアウトなどの工夫をして、モバイルでのブラジング体験を快適にしていきましょう。

定期的にサイトをチェックすることが重要といえます。できれば友人や家族などからフィードバックをもらいサイト改善に役立てていきましょう。何が足りないかを何度も見直して、問題を対処していくと良いです。

2.CTAを設置する

  • 明確で簡潔に行動を促す
  • 目立つ場所に設置する
  • 具体的で魅力的な見せる

サイトは魅力的でクオリティの高いコンテンツでユーザーフレンドリーにすることができますが、シンプルでわかりやすい「CTA(call to action)」を設置しなければコンバージョンはしません。潜在ユーザーは購買行動をするためには「意味付け」と「きっかけ作り」がする必要があり、その役割が「CTA」です。

ユーザに行動を促す時は「明確で簡潔に」「目立つように」「具体的で魅力的に」を意識してクリエティブを作ります。また、ユーザーに“行動させたいこと”を正確に伝えるための全情報を提供するようにします。明白で適切な「行動を促すフレーズ」作成した後、全ページの目立つ場所に配置していきます。

何を販売するにしても、上記を準備できていればコンバージョンは容易になるはずです。

3.ユーザーの不満を解決する

  • ユーザーヒヤリングで問題を改善
  • 有用ではない情報を提供をやめる
  • ナビゲーションをわかりやすくする
  • 多すぎる広告やポップアップをなくす
  • サイトの見た目を改善する

コンバージョンの機会損失理由として「ユーザーをイライラさせる」という可能性があります。数値分析をして「直帰率が高い」場合は、コンテンツが魅力的ではないと判断してください。

直帰率が高い場合は、ユーザーに「簡単なアンケート」などで直接聞くのが有効です。ヒートマップを使えば、ユーザーの行動プロセスを分析できますが、できればダイレクトにヒヤリングを行った方が良いです。

ユーザーのイライラは、システムで言う「エラー」と同じなので、問題を早急に把握し改善することがコンバージョンに繋がっていきます。

4.ターゲットを明確にする

ウェブサイトには「大衆性を持たせる」ことが必須。多くのウェブサイトは“全ての人”を喜ばせようとしますが、そうすることはできません。

間違ったターゲティングで作られたコンテンツは、コンバージョン率の悪化させます。キャッチコピー、ブランディング、マーケティング、サイトデザインはニッチに訴えるべきです。

市場調査を行い、適切なターゲティングにしていくことを心がけましょう。

5.サイト表示を高速化する

  • モバイルに最適化する
  • リンク切れをなくす
  • キャッシュ表示する
  • コードを整える
  • 画像を最適化する
  • FlashとJavaは使わない
  • 高速なホスティングを導入

ウェブサイト改善で「サイト表示の高速化」は重要視されてきています。サイトの読み込みが遅いと、訪問ユーザーは離脱し、再び訪問することはありません。

Googleが提供している「Page Speed Insights」を使用して、サイト速度を確認。サイトの読み込みが3秒以上の場合は、改善した方が良いです。

サイト分析を重ねる

  • トラッキング設定をする
  • 経路のレビューをする

サイトがコンバージョンに至らないのは「分析をしていない」が一つの理由です。サイト運営者が「推測」するだけでは、サイトの進歩は止まってしまうので、分析を続けていくことが大切です。

今回まとめた「コンバージョン率を上げるための具体的な改善方法5選」は、コンバージョン率を高めるための出発点に過ぎません。サイトがコンバージョン率を向上させる方法は多くありますが、上記の5つの方法は、ほとんどのサイトで不足している一般的です。

それぞれのサイトやビジネスに合わせて、参考になれば幸いです。

【初心者向け】必ず覚えておきたいリスティング広告の用語

obatea academy

GoogleやYahoo!など、検索エンジンの検索結果に表示される広告「リスティング広告」で指標となる用語についてまとめてみます。同じことを示していても略称になっていたり、上級者でも忘れてしまうケースもある大切な用語なので、必ず覚えておきたいものばかりです。または「なんとなくわかっている」と思っていても、人には説明しにくい時に活用してみてください。

リスティング広告の用語

リスティング広告は、英語で「product listing ads」です。広告がリストのように並べられて表示されることから「リスティング」と呼ばれたのが由来と言われています。

リスティングは広告の中でも最もスタンダードな広告手法の一つとして知られています。WEBマーケティングの最初の一歩でリスティングを開始する方も多いかもしれません。ここでは、広告を運営していく上で「必ず覚えておきたいリスティング広告の用語」を説明していきます。

インプレッション数(imp)

インプレッション数は「Impression(インプレッション)」や略して「imp(インプ)」と呼ばれることが多いです。英語を直訳すると「印象」という意味ですが、リスティング広告では「広告が表示された回数」という意味になります。

広告が表示されるということを「顧客(ユーザー)の目に触れた機会」とも言い代えるとわかりやすいかもしれません。

クリック数(CTs)

クリック数は、リスティング広告では「表示された広告がクリックされた数」という意味で使われています。インプレッションされたからと言って、広告を見たい全ての人がクリックすることがないため、現実的にはクリック数はインプレッションより少ない値になるのが一般的です。クリック数は「Click」「Click Through」「CTs」と表記されることもあります。

クリック率(CTR)

クリック率 = クリック数÷インプレッション

クリック率は「広告がクリックされた割合」という意味になり「Click Through Rate」や「CTR」と表記されることもあります。

クリック率は、クリック数をインプレッションで割った値。値が高いと、広告を見た人がクリックしたくなるような文言や画像になっているということになります。反対に、値が低いと、広告を見た人がクリックしたくなるようなものにはなっていないということが判断できます。

クリック率が高いからと言って、その広告が「良い」と判断するのは少し早いかもしれません。クリックされるからと言って、広告の目的―CV、つまり商品購入や登録―を達成するわけではないため、クリック率と目的を達成したかを見て判断するのが賢明でしょう。

とはいえ、広告がクリックされなければ、広告の目的を達成することはできないはずです。クリック率を高くし、適切な広告表示を模索していくことが大切です。

コスト(Cost)

コスト ≒ クリック数×平均CPC

発生した広告費を「コスト」と呼び、クリック数と平均クリック単価(平均CPC)をかけた値とほぼ同値になります。GoogleやYahoo!などにリスティング広告を掲載するための費用、支払った金額とも言えます。

広告は、コストが抑えながらも効果を最大化していくことが必要です。コストを増やしても効果が高ければ運用は問題がなく、コストが低くても効果が低ければ運用方法を改善する必要があります。

平均クリック単価(CPC)

平均CPC = コスト÷クリック数

平均クリック単価(CPC、Cost Per Click)とは「広告の 1 回のクリックに対して請求された金額の平均額」を意味します。クリックの合計費用を合計クリック数で割って算出されます。

平均 CPCが高いからといって広告効果が高いとは限りませんので、広告のコストとリターンを比べるための目安にしましょう。

コンバージョン数(CV)

コンバージョン数とは、広告をクリックして商品購入やお問い合わせなど、広告主が「成果」や「リターン」とみなした行動がとられた数です。英語では「Conversion」「CV」「CVs」と表記されます。

広告の目的は「クリック」されることではなく、その先の「コンバージョン」を獲得することです。運用上で最も重要視される数で、広告運用の課題と言えるでしょう。

コンバージョン率(CVR)

コンバージョン率 = コンバージョン数÷クリック数

広告のクリック数に対しコンバージョンが発生した割合を「コンバージョン率(CVR)」と言い、コンバージョン数をクリック数で割ると算出されます。

コンバージョン数およびコンバージョン率を改善するには、表示される広告から流入する「ランディングページ(LP)」の質を高める必要があることを示していることが考えられます。また、表示された広告とLPのユーザー属性が合っていない可能性もあります。

広告を見てクリックしたユーザーがどのような気持ちでLPを見るのかを考えて、コンバージョン率を高めていきましょう。

顧客獲得単価(CPA)

CPA= コスト÷コンバージョン数

ユーザーを一人を獲得するために必要なコストのことを「顧客獲得単価(CPA)」と言います。顧客獲得単価は、広告でかかった全体の費用「コスト」を獲得した顧客数「コンバージョン数」で割ると算出することができます。

広告費用対効果(ROAS)

ROAS = 売上÷コスト×100

広告費用対効果「ROAS」とは「Return On Advertising Spend」の略で、売上をベースにコストの回収率を示す指標として活用されています。コストに対し、どれだけ売上をあげたのかを割合で知ることができるというものです。

売上とコストが1:1の場合、つまり「ROAS=100%」が基準となり、ROASからコストに見合った売上があがっているのかを判断することができるのです。

投資対効果(ROI)

ROI=利益額÷コスト×100

投資対効果(ROI)とは「Return on Investment」の略、ROASとROIは指標として似ているため比較して説明されることが多いです。ROASが「売上」をベースの指標に対して、ROIは「利益額」をベースの指標となっています。

 

 

売上がコストの2倍出た場合、ROASは200%となるため広告効果としては良いように思えます。しかし、広告のコストに対して利益がマイナスだった場合、ROIは100%以下となってしまうので赤字となってしまうわけです。

一般的な企業で広告運用する場合、ROASよりもROIを重要視する必要があると言われています。