【2021年の節分】鬼の起源、豆まき・いわし飾りの由来とは


2021年(令和3年)は、2月2日が節分となり、2月3日が立春となる非常に珍しい特別な節目となります。古くから風習として残っているものの、その起源や由来を知らない人も多いのではないでしょうか。

そもそも節分とは?由来と意味

節分は、もともと「季節を分ける」という意味で、立春・立夏・立秋・立冬の前日を、季節の移り変わりの日として「節分」と呼ばれたのが起源です。

四季を分ける「節分」ですが、中でも立春は一年のはじまりとして重要視されていたため、春の節分だけが現在の節分として定着しました。

節分に厄を払う考え方は、平安時代に陰陽師が行った「追儺(ついな)」という行事が、時代の経過とともに民間にも伝わったとされています。

2021年の節分はいつ?

  • 春の節分:2021年2月2日
  • 夏の節分:2021年5月4日
  • 秋の節分:2021年8月6日
  • 冬の節分:2021年11月6日

年に4回ある節分。2021年の「春の節分」は、2月2日になります。例年より1日早くなるのは非常に珍しく、明治30(1897)年以来124年ぶりに。

春の節分の行事「節分」

春の節分では、鬼を家から追い出す「豆まき」、鰯(いわし)の頭を軒先に飾る「柊鰯(ひいらぎいわし)」、恵方を向いて巻寿司を食べる「恵方巻き」が有名です。

豆まきの由来は「魔を滅する」

豆まきは、節分行事として知名度のある習慣です。

豆をまき始めたのは、記録によれば室町時代。古来中国の風習が日本に伝来したと言われており、豆を鬼に投げつけて退治したという伝説が「魔の目に、豆を投げつけ、魔を滅する」に通じているようです。

京都で、現れた鬼を毘沙門天のお告げの通りに豆を鬼の目に投げて退治したことに由来します。また、穀物に邪気を祓う力があると信じられてきたことも関係があるようです。

撒く豆は、地域によって「大豆」ではなく「落花生」の地域も。撒いた後に拾い、年の数だけ食べるという風習も伝えられています。

埼玉県秩父の最強パワースポットとして知られる「三峯神社」では、裃を着た年男が「福は内、鬼は外、福は内」と唱えると、後方に控えた介添え(かいぞえ)が「ごもっともさま」と掛け声をあげ、男性の象徴を表す檜の棒「ごもっとも様」を突き出すという習わしが行われています。

地域ごとに、豆まきの掛け声がアレンジされているようです。

柊鰯、実は西日本発祥

いわしを飾るのは、もともと西日本発祥の風習。柊鰯を飾るのは、いわしの頭を焼いた煙と柊のトゲが鬼の目に入り、家に入ってこないという言い伝えが由来です。

柊鰯は、鰯の頭を柊の小枝に刺して戸口に飾る風習で焼嗅(やいかがし)とも言われています。鰯の頭からは強烈な臭いを発し、また尖っていることから、古くから「厄払い」に効果があると信じられており、鬼が嫌いな柊の棘と共に飾ることで、家に疫神が侵入することを防いだと言います。

鰯を食べるのは、無病息災の意味も込めらているという話も。そのため、飾りには頭だけ使い、残った部分は様々な方法で調理して食べたと言われています。

飾る期間は、小正月や節分から1年間飾ると諸説あり。現在は地域差があり、住んでいる地域や古くからの言い伝えで 変わってきます。

2021年は「南南東やや南」恵方巻きの由来

恵方巻きは、大手コンビニチェーンが節分時期に恵方巻きを大々的に宣伝したことで広がった風習。近年ではすっかり定着してきたように思います。関西の一部で行われていた「恵方を向いて無言で巻き寿司を食べる」という習慣が、全国に広がっていったのです。スーパー・コンビニが、豆や鰯に比べて「恵方巻き」として巻き寿司を売りやすかったという理由もあるかもしれません。

その年の恵方は「十干十二支」によって決まり、2021年は「南南東(やや南)」となります。南南東を向き、やや南に調整してから、無言で巻き寿司を食べると運気がアップすると言われいますので、挑戦してみてください。

恵方巻きの具は7種類が基本

  1. かんぴょう:長生き
  2. しいたけ:身を守る
  3. 玉子焼き(伊達巻):金運
  4. ウナギ(アナゴ):出世、長寿
  5. 桜でんぶ:鯛(めでたい)
  6. 海老:健康長寿
  7. きゅうり:9つの利

恵方巻きの具材は基本7つですが、近年では太巻きであれば何でも良く、自由に楽しむスタイルになっています。

節分は運気の変わり目

毎年の2月3日前後は「運気の変わり目」となり、 自然災害や環境が大きく変化します。理由としては、古くから冬から春に変わる厳しい季節なので、昔は命に関わる病気をしやすい期間だったと言われています。

大きく変わっていく時代の中で、変わらず大切な願いを込めて、節分を楽しんでみてくださいね。

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